米子市公会堂の利用率

■利用率は6割以上、利用者は6万人以上
米子市公会堂・大ホールの利用率は平成21年度で61.2%です(日数ベース)。大ホールの利用者数は年間67,585人で、集会室等を含む公会堂全ての利用率は10万人を超えています(108,194人)。万一、公会堂が廃止されれば年間利用者6万人の文化活動に影響が出ます。

平成21年度・ホール利用状況

ホール名 開館日 利用日数 利用率 利用件数 利用者数
公会堂/大ホール 307日 188日 61.2% 199件 67,585人
文化ホール/メインホール 313日 223日 74.4% 240件 71,900人
さなめホール/ホール 307日 150日 48.9% 167件 23,009人
コンベンション/ホール 197日  ?  ?  150,171人   
*指定管理の事業報告(米子市鳥取県
 
■土日・ハイシーズンはフル稼働
利用率が6割以上ということは、単純に言えば、「土日やイベントシーズンはほぼ予約で埋まっている」ということです。7月や10月などのハイシーズンは平日もフル稼動しています。実際、土日やハイシーズンの予約は、1年前に希望者の中から抽選で選ばれています。公会堂が利用できないと、これらの文化イベントの大半は文化ホールでの開催になります。とはいえ文化ホールは元から7割以上の高い稼働率ですので、実際には多くの文化イベントが中止されることになります。

平成21年度月別利用件数

ホール名 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 合計
公会堂/大ホール 16 14 10 31 23 11 27 21 15 6 10 15 199
文化ホール/メインホール 14 20 22 23 18 17 23 26 21 16 20 20 240
 
■利用率39%?という数字の誤解

市議会や行政の検討で「公会堂の利用率は39%と低い」と言われることがあります。この数字は、上記の利用率61.2%から、割引制度を使う練習利用を除いたものです。しかし、ホールの利用率は練習利用を含めた数字が一般的で、実際に今までの事業報告なども練習利用を含む61.2%の数字が使われています。より高いレベルを目指す文化団体(例えば上位入賞を目指す中学・高校の吹奏楽部)にとって、音響が良いホールを使った練習は非常に重要な意味を持ちます。最近になって練習利用を除く39%という数字が唐突に1人歩きしており、誤解を招いていますので注意してください。
 

公会堂が使えないと文化活動が衰退

■公会堂の使用停止により多くの文化イベントが中止に
公会堂が無くなると文化活動が衰退することを示す数字があります。下の表は、耐震調査結果が発表された2010年3月末にすでに予約されていたイベントが、「自粛要請」されてどうなったかを示しています。既に1年先まで予定があったイベントは、51件が中止され、65件は他の会場に移動しました。移動した65件のうちには、境港など遠地開催になったものがあります。13件のイベントはどうしても公会堂でしかできず、自粛できませんでした。公会堂がなくなると、これから毎年、これだけの文化活動が米子から失われるのです。現在でも公会堂が利用できない状態が続いているため、実は「今年は中止」「文化ホールに集中するので会場が予約できない」などの声があり、文化イベント・文化活動の数は減っているのです。

平成22年4月〜平成23年3月までの大ホール自粛要請への対応
(耐震調査結果を受けて「自粛要請」された案件)

申し込み件数 中止 会場変更 自粛要請に応じない
129件 51件 65件 13件

■代替とならないコンベンションホール
多くの市民から誤解されていますが、コンベンションセンターは米子市公会堂の代替にはなりません。コンベンションセンターの主な用途は会議や展示会などで、スピーチが聞き取りやすいように、音楽の音響性能や演劇用途などは低い性能に設計されています。米子には公会堂という優れた音楽ホールがあるため、県立施設としては音楽ホールではなく商業的な集客施設を選んだ、という経緯があります。音響性能に関しては「新しい=性能が良い」とはなりません。このため、万一公会堂が廃止された場合、集客が600人(文化ホールの客席数)を超える規模のオーケストラの演奏会・演劇等は、米子では開催できなくなります